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おっぱい育児~虎の巻~
一、 出産初期、母乳授乳を始める最初の1週間が一番大変な時期です。出産後最初の2週間は母乳の量が比較的少なく、3~4日目程度からだんだん増え初め、その後良く出るようになってきます。母乳が良く出るようにするには次のようなことに心掛けましょう。1) 出来るだけ出産直後から赤ちゃんにおっぱいをくわえさせます。 2)1日に8~12回程度母乳を飲ませ、母乳が出なくなるまで赤ちゃんが飲んでくれないときは、搾乳をします。
3) 時間を決めず、赤ちゃんがおっぱいを欲しがる時は授乳するようにします。
4) 気持ちを楽に持って、休息を充分に取ります。授乳中は携帯電話を切るなど、授乳を妨害するものがないような環境にしておきます。
5)体重減少を引き起こすような食べ物や、薬を避けます。
6)チョコレート、コーラ、コーヒーなどカフェインが含まれた食べ物は出来るだけ避け、口にするときも少量で済ませるようにします。
7)のどが渇くときは、水分を多めに取るように心掛け、1日に2リットル以上の水分を取るようにします。 8)ビタミンAを豊富に含む野菜(例:ニンジン、ホウレンソウ、サツマイモ、メロンなど)を食べるようにします。
9)バランスの取れた食事を心掛け、特に乳製品はカルシウム摂取のために必要不可欠なため、充分に取るようにします。
10)授乳に問題があるときは、専門機関を訪ねるようにしましょう。
一、口腔の発達のためにはミルクより母乳授乳が良いことは言うまでもなく、哺乳瓶での授乳は、かみ合わせ異常、閉塞性睡眠時無呼吸症候群などの症状を起こすことがあることが分かっています。
一、母乳とミルクの混合授乳は吸い方が違うため、赤ちゃんは適応することが難しく、ミルクと母乳を交互に飲ませていると、母乳の量が減ることはもちろん、乳房が腫れて痛くなり、乳首がただれてきます。混合授乳をするようになると、赤ちゃんはやがて吸いやすいミルクだけを飲むようになります。母乳授乳は、「呼吸→吸う→飲み込む」作業を1:1:1の比率でバランスの取れた動きになっています。哺乳瓶では、ミルクがポタポタ落ちてくるのを飲み込みさえすればいいので、ミルクを飲んでいる間息を止めてしまうことになり、息を吐く時間が短くなります。 一、多くの新米ママは母乳が充分に出ていないのではないと感じがちです。実際、お乳は充分に出ているのですが、心配でちゃんと足りているのか自信がなくなり、ミルクを飲ませ始める方も居るようです。赤ちゃんが泣くと、母乳が足りていないのではないかと心配してしまいます。心配するのは母親として当然のことですが、母親は赤ちゃんが必要なだけの充分なお乳を作り出すことが出来るという事も、事実なのです。
一、母乳が足りなくなるのは次のような原因が考えられます。①授乳時間や授乳間隔を調節できなかった。②いつも授乳後にミルクを足していた。③乳房がうっ血している④新生児や乳児を何らかの理由で隔離していた。⑤授乳の姿勢や乳首を赤ちゃんの口にふくませ方が悪かった。 お乳は飲ませる回数や、乳房から母乳が出て行く程度に比例して作られます。そのため、母乳が足りないと感じたときは、授乳回数を増やし、母乳が出切っていないと感じたときは搾乳すると良いでしょう。搾乳して母乳を出し切ることにより、母乳がより多く作られるようになります。水分摂取は大切なことではありますが、無理をしてまで水分を摂取する必要はありません。
![]() ― 頻繁に、充分時間を取って授乳するようにします。
― 毎回、両方のおっぱいで授乳をします。
― 赤ちゃんの姿勢や乳首がきちんとふくませられているか確認します。
― 授乳の際、赤ちゃんの吸い方をよく観察し、赤ちゃんの乳首への吸いつきが弱かったり、飲む速度が遅くなったと感じた場合は、反対側の乳首を含ませるようにします。
― 母乳だけを飲ませるようにします。足りないようだとミルクを飲ませていると、乳首をへの“吸う”刺激が少なくなることにより、母乳を作り出すホルモンが出なくなり、ますます母乳が作られなくなります。この“吸う”という刺激が母乳の量を増やすための一番大切な要素となりますので、足りないと感じたら度々乳首を赤ちゃんにふくませるようにしましょう。
― 生後6~12ヶ月の乳児で、離乳食を食べさせている場合であれば、離乳食を与える前に母乳を与えるようにします。
一、赤ちゃんが、片方のお乳だけを飲もうとする場合があります。母親が乳腺炎になっていたりすると、お乳の味が塩辛く感じるようになり、味が変わってしまった方のお乳を赤ちゃんは飲もうとしません。また、赤ちゃんが中耳炎になっている場合、痛いほうの耳が下に来ると、お乳を飲んでくれません。ごく稀ですが、何の理由もなく赤ちゃんが片方のお乳を飲もうとしない場合、腫瘍がある可能性もありますので、お医者さんを訪ねることをお勧めします。
一、お乳が完全に漏れないようにすることは不可能と言ってよいでしょう。しかし、多くの場合少しずつ減っていく傾向があります。一時的に出てくるお乳を止めるには乳房を少々圧迫したり、両腕を反対側の肩に交差して置きます。お乳を吸い取ることの出来る授乳パッドを着用したりし、少なくともお乳が漏れても見え難い模様や色のブラウスを着たり、少し大きめのジャケットを着て隠すようにすると良いでしょう。
一、授乳中
に妊娠をしてしまった場合でも、母親がしっかり食事を取っていさえすれば、胎児にも授乳中の赤ちゃんにも充分に栄養を与えることが出来ます。母乳授乳による子宮の収縮は、胎児にとって危険なものではなく、早産の危険性を高める心配もありません。たまに、乳首が痛むことがありますが、これは妊娠によるホルモンの影響で、お乳の量が減少した場合、赤ちゃんはお乳を少しだけ飲むようになったり、お乳の味も変わってしまうため飲まなくなることもあります。しかし下の子が生まれた後、再びお乳を飲み始める子供も居ます。 一、兄弟同時授乳をする場合、下の子が生まれると上の子は以前にも増してお乳を飲もうとします。上の子がお乳を飲もうとするのは、母親からの安らぎと愛情を感じたいと言う欲求からです。2人同時に授乳をすると、乳房がうっ血することも少なくなり、お乳の量も増加します。母親は、空腹やのどの渇きを度々感じるようになるため、その都度水分を摂取し、栄養価の高い間食を2~3時間毎に食べるようにすると良いでしょう。
一、双子の母親の場合、母乳生成を促進するためにも、初期から母乳授乳を心掛け、特に最初の2~3週間は哺乳瓶を使っての授乳は最大限避けるようにしましょう。母乳がどうしても不足している場合には、コップやスプーンなどを利用してミルクを飲ませるようにしましょう。双子の赤ちゃんを同時に抱っこして飲ませても、別々に飲ませてもかまいません。慣れてくると、二人同時に飲ませるほうが楽だと感じるようになるようですが、同時に飲ませる方が、別々に飲ませるよりも母乳の量が著しく増加してきます。双子だからと言って母乳の量が足りないことは消してないので、頑張って完全母乳を目指しましょう。 一、歯が生え始めると、赤ちゃんの歯茎は腫れて痛さを伴います。赤ちゃんは不快に感じ、乳首の含み方も違ってきます。授乳の前に、冷たい水でぬらしたガーゼを噛ませたり、冷蔵庫で冷やした噛んでも良いおもちゃを噛ませるようにすると、痛みが和らぎ、楽にお乳を飲むことが出来るようになります。
![]() 一、おしゃぶりは、熱・下痢・腹痛・耳の痛み・喘鳴(ぜんめい)を起こす可能性があると報告されています。噛み合わせが悪くなったり、母乳育児にも支障をきたすことがあると言われています。おしゃぶりの常用は出来るだけ避けるようにしたほうが良さそうですね。
一、母乳は2歳を過ぎた幼児にも免疫力を高める上で効果があると言われています。少なくとも6ヶ月程度は母乳だけを与え、その後5~6ヶ月以降は離乳食で栄養を補助しながら母乳授乳を続けると良いでしょう。
一、長く授乳を続けると子供の精神的・情緒的発達に悪影響を与えるのではと思われがちですが、発達心理学では、母乳授乳を2歳まで続け、母親と強いつながりを持つ5歳児について、授乳を早期で止めてしまった同年齢の幼児に比べ統率力があり、母親と離れたときに起きる「分離不安」が少ないことが分かっています。
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